iPodとともに



  所有CDをほぼいれ終わり曲目情報をiTunes上でデバッグすると、思った曲を自由自在に呼び出すことができる。
私の場合総時間で30日を越えていない。一生のうちになんとか聴き倒せるのではないか。それにしてもこれがもし
自分の寿命を超えていたら悲惨ですね。
  
  唄う二等兵(SP盤)→ウェストサイドストーリー→プリーズプリーズミー→花の香りに→星条旗よ永遠なれ→
Paint it black→雨を見たかい→気分を変えて→Ventura Highway

  とほぼ18才ころまでの音楽生活をたどってみた。ビートルズはすでに活動を終えポールは傑作アルバムVenus and
Marsを出し、FMでは「破壊せよとアイラーは言った」が流れていた。

  聴くべき音楽が未来に無限にあると感じていたころ。

  今では本当に無数にあり過ぎて勘弁してくださいという状況である。


参考

  CDライブラリー


  この棚は桧集成材を買い込んで、木工ボンドとコーススレッドで製作したもの。CDが1000枚収納できる棚
など探しても無かったので転居後に急遽製作した。

  実はこれには3倍収納できる薄型袋ケースも一部導入されているのだが、探しにくくなるので元に戻しつつある。

  22セルのうちジャズは3セル、そのうちの1セルがハードパップ、モダンである。という風にとても少ない。

  実はレコードは少なければ少ないほど楽しいという法則があるので、ローカルで見ると少ないということは重要である。


  これがLPの棚。



  伴淳三郎のSP



  空恐ろしい320GのHD。LP500枚は入りそうだ。



  この本を参考に、
 


  通販で買ったCD。




  iPodはすでにシャッフルモードで運用している。6000曲のシャッフルなんてと思っていたが、飽きが来ないので結構集中できる。
音は気の利いたジャズ喫茶にでもいるような錯覚を覚えることもある。

  ジャケットと曲名が液晶に表示されているのもいい。



 LP音源をデジタル化するとき副産物として16ビット44.1kHzのCD-Rができるのだが、これをオーディオ装置で聴いても、
LPの直演奏にはかなわない。これを固体メモリー化して聴くとかなりいいのだが手間を考えると微妙なところである。

  勢いカーステレオで聴くことになるがLPカセットテープ時代に戻ったみたいで不思議な気分になる。恐ろしいほど特性がフラット
でどちらかというと無味乾燥な音がする。メタルテープ以上にこまかく切れ込んでいるが、好きだったマクセルUDやソニーBHFの
ようなテープで感じたような音色はない。

  ここまでくる手間だけが恐ろしく増えている。これなら昔のほうが良かった。


 
音楽之友社等の本

  昔この本を参考にして各年毎にTOP10にチャートインした曲を集めてテープに編集したことがある。それでゴールデンウィークが
まるまるつぶれてしまったがそのテープはあまり聴くことがなかった。



  米国より届いたCD資料



  今回もそれと似たようなことを目論んでいるのだが、テープは作らずにこのCDのまま聴くか、iPodにいれたりするのである。

  iPodにはスマートプレイリストという機能があるので、iTune上でコメント欄にB1967とでもいれておけばその曲はビルボードチャート
登場曲として認識され手軽に連続再生が可能になる。

  それにしても1967〜1969年は神がかり的な曲が多く登場している。今聴いてもびっくり仰天ものだ。

  ビルボードヒットチャートを紹介する番組は無かったように思うが、小学生の頃、AM放送で前田武彦氏が東芝ヒットパレードと
いう番組をやっていたのをラジオで聴いていた。

  これには東芝のアーティストしか登場しないが、一応ビルボードのチャートの常連の曲がかかるのである。ステッペンウルフ、ビート
ルズ、メアリーホプキンがかかっていた。バックインザUSSR、オブラディオブラダなどがチャートインしていて少々怪しい雰囲気であった
が、空気の読めない私はヘルタースケルターをはがきに書いて投票したのである。次の週、番組の始まりではいくぶんどきどきしたが、
やはりかかりはしなかった。

   


iPodの一日

 iPodのジャケットを購入。扱いやすくなった。散歩のときは欠かせない。



  散歩中に気になった曲は帰宅後スピーカーで再現できるかどうか調べてみる。

  イメージ図


  フルシステムで聴くとどこかばらけた部分を感じることが多い。これだけの機器が間に入るとミュージックソースの完璧な再現は難しい。

 スケルトンシステムだと再現力が優れていると思う。イアホン再生にかなり近い。いわゆるスポーツカー理論だ。

 イメージ図



  夜が更ければカセットシステムの出番である。

 イメージ図


  カセットは音質でiPodを上回ることにより趣味としての地位を確立した。(しかしカセットの音は悪いと思っている人は
多いでしょうね。)


気になった音楽たち

  メシアン 世の終わりのための四重奏曲 VIII イエズスの不滅性への賛歌(6分58秒)

  コープランド 我らの町(演奏会用オーケストラ曲)(11分1秒)

  新しくCDを購入しても頭から聴いているとたいてい聴き通すまえにいやになってラックの肥やしになる場合が多い。シャッフル
モードで気に入った曲を家でもう一回聴いてみるのは楽しい。音源が自分の家にあるのがいい。

  キースジャレット Vienna Concert , Viennna PartII (26分3秒)

  自然の中を歩いているとキースの音楽は自然の中でも違和感が無いのがわかる。

 家で聴いてみると良く再現してくれるので我ながらずいぶん高度なシステムだなと思う。

 


オーディオ認知論

 オーディオ趣味の行為をつきつめて考えてゆくと認知と再現という行為からなりたっていると考えられる。

  どこかで理由は良くわからないがこの音は素晴らしいと思える瞬間がある。ソースがいいのか、機器がいいのか、環境がいいのか
その時点では大雑把にしかわからない。

  昔日曜日にオーディオを聴くと実にきれいに鳴るが平日だとそれほどでもないと思えることがあった。平日の夜だとわりとましである。
このことから工場の稼動していない時間帯は電源がクリーンなのではないかと推測したことがある。これが音にでているのだ。検証した
わけではないが当時何回か同じように感じたので今でもそうだろうと思っている。

  また昔オーディオショップでスピーカーを切り替えて聴かせてもらったところBOSEの301だけが空気を伝わってきらきらと輝くように鳴る
ので不思議に思って購入したことがあった。ほかのスピーカーだといまいち伝わらないのだ。

  家で試したところその鳴り方はどうやっても再現できなかった。普通のスピーカーと同じである。あれは音の逃げやすい広い空間でおこる
現象なのだろう。

  最近では洋楽ポピュラーのLPを聴いたときに空気に溶け込むような心地よい音がしたのが認知に相当する。再現は同じことをまたやれば
いいだけだが、その本質をつかんでいなければならない。

  まずCDだとそこまでの音が出たことがないので、これはLPレコードの特質だろうと思った。またFE103以外のスピーカーで聴いたときも感じた
ことがなかったのでFE103がLPの良さを出したのだと推測した。条件はそれだけでなくアンプも関わっているだろう。

  一番最近ではクラシックのカセットミュージックテープを聴いたときのアナログの極致と思える音が認知に相当する。柔らかくにごりがなく無限に
分解する質感が感じられる。うまく表現できないがクレシェンドの感じが本物のアナログっぽいのである。(磁性体の大群が数を増しながら押し寄
せてくるような??でも実際の物理現象はそのとおりなのである。LPやCDは原理的にそうではない。)この音は昔も感じたが今はスケルトンシステム
やイアホンシステムでほぼ再現できる。

  オープンテープと比べてカセットの劣るところはダイナミックレンジと周波数特性だろうと思うが、それ以外は確実に受け継いでいるわけで、
うまくいけば同等の音質が楽しめると思っている。一番生の音に近いのはレコーディングスタジオでの録音テープのプレイバックだと思っている。
EMIスタジオでミッシェルをプレイバックしたときの美しさは想像するしかないが実は私もそれを目指している。

  昔紅白歌合戦のBS生中継をオーディオでモニターしたときの音とそれをDATでデジタル録音した音とで空気感が微妙に違う気がするのでそこ
にはなにか理由があるのかと考えてみたことがあった。DACに送られるデータは同じはずなのにである。結局よくわからなかったのだが、一回
メディアに記録すると何かが失われるのだろう。

  金田式アンプを作って聴いてみたときの認知も大きなものだった。透明感とか音の質感とか音場感とか情報量とかすべてにおいて次元の違う
音が聴けた。これは再現しようと思えば今でもできる。実は電流正帰還もかけられるのでもうちょっと進歩している。

  LPやテープの音が好きになってしまったのは金田氏の影響というわけではないが、実際にいい音が出せてしまったことが大きい。


忘れていたiPod shuffle



  80Gの電池が切れていたのでiPod shuffleとお散歩に出かけた。この音は?カセットよりはるかに良い!そういえば、
この音さえあれば何もいらないと言っていたのだっけ。

  アルバム20枚分くらい入るし、当面は気に入りのアルバムをいれてカセットと比較してみよう。本当にこれだけで済むのか?


  気になった音楽たち

   Ritual Fire Dance  (Falla作曲)  Mercury Living Presence

  これは長岡推薦盤だが例によって始めの数トラックを聴いたのち放置されていたものだ。そのときの印象としてはアナログマスターの優秀
録音盤かという程度だった。散歩中このトラックをきいたあとスケルトン2システムで再現実験を行った。クライマックスでは歪感がなく炸裂する
さまがスピーカーで再現される。このような録音はクラシックでは珍しい。


  元旦とiPod shuffle

  お屠蘇も飲まないで散歩しているとこれはという音にめぐりあった。iPod shuffleの音のよさは測定でもでているが、
これで聴くWings のDear Friend はEMIスタジオでのミッシェルに匹敵する音だ。

  ミッシェルだとマスターテープのコピーでもない限り不可能だろうがDear Friendは音質がよいので、このポールの
ボーカルからあの夢に見た音が彷彿とされるのだ。

  iPodでできることはスケルトンでもできるので家でも再現して見た。だいたい思ったとおり。



  iPod30G

  これの利用法を考えているうちに昔のレコード店を再現構築することを思いついた。通学の途中に寄って見たりしていた
ので思い出深い。ビートルズのEPやシングル盤もかなり置いてあったし、ストーンズのLPのジャケットが印象に焼きついて
いる。

  構築したレコード店に入り浸って手当たりしだいレコードを聴いて見るという昔できなかった行為が擬似的に可能になる。
(もし大富豪になっていたらレコード店そのものを再現できるのだが・・・。)




  この辺を聴いていたのは団塊世代かな?私はそれよりはずっと下の世代です。






  といってもこのくらいの世代。ワルターのフィガロの結婚序曲は今聴くとその柔らかさがわかる。百まで生きようは
When I'm sixtyfourを下敷きにした曲で当時の私もあまりの陳腐さにケッとか思った。


  気になった音楽たち

  Agnus Dei , Church music by John Sheppard , The Sixteen

  教会音楽のコーラスはiPodで問題なく聴ける。透明感はこれで十分だ。The SixteenやAnonimous 4を入れているので
聴いてみたがやはりいいなと思う。いまの装置ならスピーカーでも再現できるだろう。


  音楽趣味の行き着くところは?

   交響曲にしてもホールの客席で聴くのはやはりだめと思う。ビオラでも弾きながらオーケストラの中で聴くのが正解だろう。
そういう意味では私は究極のリスニングは体験できなかったことになる。

  ポピュラー音楽ならなおさら大きな会場でのライブは最低で、スタジオでのプレイバックが最上のものと思う。そうすると録音技術者
になるしかない。

  そのへんに近いものを狙うというのが私のオーディオ観だ。



 気になった音楽たち

  最近ランダムを脱して曲順固定でリスニングしている。30Gだと6000余曲が一列に並ぶ。それを頭から挑戦したり、
おいしい配列のところをくり返し楽しんだりする。

  Brucknerモテット集 、Ave Maria 、ドレスデン十字架合唱団

  混声合唱だがきれいなコーラスだ。理想のものに近い。

  このへんの配列は面白いのが続く。Buckel Down , Red Hot Chili Peppers-Buenos Aires Hora 0 , Astor Piazzolla-Bugs , Pearl Jam-
Buried alive in the blues , Janis Joplin- But not for me , Billy Holiday


  あまりよくないタイトルは削除して25Gくらいの大きさにし、アルバムアートワークの表示率を99%くらいにした。すると楽しさ
が別次元のものになった。

  耳だけに頼るより音楽へのとっかかりやすさが格段に違う。

  30Gのほうを聴いているといやに音がいいのに気づく。80Gとshuffleの中間くらいに位置するだろう。測定でも出そうなくらい
の違いがある。

  iPod30Gは名機だ。最近やっとわかった。この操作性と申し分の無い音質。iPod80Gばかり使っていたから気づくのが遅れた。


  Cold Cuts


  若いころ買ったポールの海賊版。未発表の曲が12曲入っているが曲のクオリティはなかなかのものだ。
音さえ良ければかなりのところに位置するアルバムだ。どうだろうLondon Townくらいだろうか。

 これもiPodに収録しておいた。


  カーコネクティングパック





  このような周波数特性なので買ってみた。確かにレンジは広い。ダイナミックレンジもかなり凄い。
買って損はなかったが音質劣化はわずかに感じられる。


  iTalk proがあったので購入した。ボイスメモくらいにしか用途はないと思うが、外部マイクロホンで
44.1kHz録音をしてみた。



結果

    ピアノ演奏(2分ほど)  注意 : 私の演奏なのででたらめです。

  やはりハードディスク音が入る。


  懸案のデータをとる。











  う〜ん。これで30Gの音のよさが示されたと思う。80Gは高抵抗で受けても音で30Gに負ける。

 


  iPod classic を購入



  もう頑張ってクラシックのCDも全部アートワーク化した。

  特性は聴感で予想したのと同じ。クリアーだが出力を上げると歪っぽくなる。






  カバーフローを見ていてこれはと思い、モーツアルトの交響曲を聴いた。40番ト短調とジュピターだ。愛聴盤というわけではなく
廉価盤として秋葉原で買ってきたものだが、これが心のひだひだに沁みわたってくる。無駄の無い弦楽の処理。神のような内声部
の動き。

  それはともかくとしてリスナーは最後はモーツアルトに戻ってくるというが、私にもそれが来てしまったのか。


  オーディオコンサルタント?

  iPodにはこれといって苦手なジャンルはない様だ。何でもこなせると言ってよい。音色上の不備が無く過渡特性も良いことがこのこと
に関係している。

  それに比べると少し大きなステレオ装置には必ず弱点が存在する。これまでの積み重ねからその弱点を見抜くことにおいては
私はエキスパートかもしれない。

  大きな問題からあげてゆくと、

 1 fsにおける過渡特性

 2 ノイズに関する問題

 3 歪に関する問題

 4 音場に関する問題

  例えば金田氏の試聴会において低音が響きすぎる場合は、やはり会場に合わせて電流正帰還をかけておくべきではないかと思う。

 3の歪に関する問題ではパワーアンプ終段の歪が私ならではの視点である。NFBをかけているからいいじゃないかと思うかもしれない
が、試しにV−FETのアンプに変えてみればいろいろなことに気づくはずである。

  また例えばレンジの広いスピーカーを使っている場合、1の問題は避けて通れない。故長岡鉄男氏は自衛隊の何かの発射音で100万円
クラスのスピーカーをテストしていたが、私の場合ゼニヤッタモンダッタでテストし、このバスドラについてこれない場合はブラックカウで調
べる。勿論音がもたついていればアウトである。

  3と4についてはPWMアンプを用いると一挙に解決するので2が気にならないなら試してみる価値がある。


  マーラーとブルックナーの交響曲全集を購入。いろいろ考えた末、マーラーはテンシュテット、ブルックナーはバレンボイムを選んだ。
ここは当然のことながらマーラーならバーンスタイン、ブルックナーならヴァントという選択肢がある。しかし私は人が勧めるのを避ける
傾向があるのだ。

  iPod上で楽曲について検討を行う。早速マーラーの第一番の第一楽章はベートーベンの第四番のパクリかという結論を得る。ブルッ
クナーの七番の第三楽章は1883年、ドボルザークの第9番の第三楽章は1892年の作曲だ。この特異なリズムはブルックナーが自分で
発想したのだろう(多分)。

  ついでに I'm looking through you を詳細に聴く。某NHK番組でタンバリンを落とす音という指摘があったが(1分20秒のところ)、落とした
のではなく振り上げた音だろうと私は思う。


  マーラー 交響曲第2番

  1番はワルターの盤を良く聴いていたのでまじめに2番から挑戦する。

  第1楽章24分、ゲッと思う。これひとつで交響詩にすれば?と思うが、早くも6分くらいで飽きてきた。Vortexに逃げて爆発したので12分くらいで
音楽に復帰する。音楽の中に幕間があるような感じだ。しかもブルックナーのパロディが登場する。

  終わり方は変だ。私もこのようなとってつけたような終結を書いたことがあるような気がする。

  第2楽章〜第4楽章までは短いので楽に聴ける。

  第5楽章はずいぶん円熟した書法になっている。マーラーは第一番で交響曲がふつうに書ける事を示し、二番で円熟したのか。


  全集の解説書にあるマーラー自身の発言で疑問が少し解けた。

  My whole life is contained within them : there I have set down my experience and my suffering.....

  緩徐楽章に入ってくる不安の要素や、静、怒入り乱れる書法はマーラーの精神状態や生活歴を表していると考えて良いのだろう。


  マーラー交響曲第3番

   散歩の30分を投入して第一楽章を聴く。吹奏楽か?スーザと比べるとずいぶんひねくれた吹奏楽だ。吹奏楽が書けるようになれば
マーラーのような音楽は書ける。武満徹も黒澤監督に言われたときにさっと書けばよかったのに。こんど乱を見てみよう。

  第二楽章からは家の12cmMFBシステムで聴く。ずいぶんきれいに鳴る。マーラー向きのシステムだ。


  甘美な音楽、甘い甘すぎる。
  
  デイブグルーシンのガーシュインコネクションからBress you is my woman/I loves you Porgy。ガーシュインのこれ、ラフマニノフのVocalise、
ビ−トルズのGood nightがそれにあたる。誰にでも書けるわけではない。もともとそういう素養のある人が極めたときに出てくるものだろう。

  しかしマーラーを聴いていてもそういったものは一向に出てこない。不思議である。


  ドボルザークの交響曲全集を購入。ここは迷わずノイマンを選んだ。若い頃ノイマン指揮東京フィルのエアチェックテープで8番にはまった
のである。終結部のブラスには参った。ここでどの指揮者も適当にリタルダンドをかけるのだがノイマン指揮東京フィルのだけは別格
である。CDを買えばいいやと消してしまったのが悔やまれる。


   確認のためにiPodでGood Nightを聴いてみる。いやにスカスカな感じの音だ。CDからのリッピングだから世界標準の音のはずだが。
肉厚感がまるでないのだ。

  これの解決法は簡単である。きれいな二次歪を加えればよいのでこうなる。

FETバッファ型ヘッドホンアンプ


  聴いてみるとクリップするのかひずみ感がある。

  V−FETシングルヘッドホンアンプ


  これは素晴らしい。余裕、繊細感、音色の豊かさをすべて兼ね揃えている。


  マーラー交響曲第4番

  吉田秀和著 「世界の指揮者」 のブルーノワルターの項には、この曲に対するワルターの言葉が記されている。

  「途方も無い快活さとこの世ならぬ喜び」

  そうかと思い第3楽章から聴いてみる。なるほどそういわれてみればそうかなという気がしないでもない。
いわゆる暗示かもしれない。私は暗示にかかりやすいのか?

  甘美さはほどほどで、稽留音がでてこない。キリスト教音楽ではばしばし出てくるあの稽留音が出てこないとは。これは
マーラーの音楽が異教徒的であるということか。

  和声の中に稽留音が無いといまひとつ深みに欠けるというか音楽が通俗的になるきらいがある。


ビートルズ フォアセール

  日本発売されたキャピトル盤CDのおかげで全部ステレオで聴ける。こうして聴いてみるとこのアルバムはレノンの独壇場だ。
ノーリプライは小学生のころ祖父の家から自宅まで歩いて帰るあいだにそのメロディーを頭の中で歌ってみたことがある。印象的な
フレーズがつぎつぎと出て来ることにそのときは驚いたものだった。

  これと同じ経験が30代のころ一度あった。自宅マンションのエレベーターから戸口まで行く間に、筒美京平氏の「すれちがい」
を反芻していて驚いたのである。この場合は最後の伴奏まで印象的なメロディーだったのでさらに驚いた。

  さてビートルズについては語りつくされているようではあるが、奥が深くまだまだいろいろとでてくる。いままでに気づいている事柄を挙
げてみよう。

  初級編

  1 ビートルズの楽曲には他調の和音がよく出てくる。ハ長調ならばD、B♭、E、A♭などなど。

  2 ベースラインが旋律化している。 

  3 コーラスが意外と分厚い。

  このへんは他のグループと比べ明らかに差異が目立っているのでわかりやすい。

  中級編

  1 ラバーソール以降何作かには制作時にマリファナが入っている。

  2 ジョンが絶叫するとそれ以降は声がつぶれてしまう。

  3 ポールの録音したボーカルはそのパフォーマンスにおいて他の誰も超えることはできない。

  4 ジョンの楽曲は最終的にごちゃごちゃな編曲をされていても元のメロディーには意外とシンプルな良さがある。

  上級編

  1 ビートルズのコーラスには微分音的なずれがあり(1/16位?)独特の雰囲気を出しているが、それは偶然のものではなく
    自由自在にコントロールされているものである(みんなで合わすことができる)。

  十和田湖のあたりをドライブしているときにこのことに気がついた。あとでBBCライブを聴いてそのことを確信した。


  微分音的なずれといえば初音ミクのボーカルはアタックからしばらくはピッチがわずかに低く、伸ばすところでぴったり合う
ように設計されている。処理は単純だがつぼを心得ている。


  ソニーから出たミニノートのようなプレーヤー(DVP−FX720)。





  使い勝手も音質もほぼ合格。耳で聴いて合格なのだから調べる必要はないのかもしれないが39Ω負荷で
調べてみた。



  こんな感じか。余裕はかなりあるようだ。


  作曲家の語り口

  何も準備していなくて作曲が進行すると、その作曲家の語り口が現れる。古典派だと序奏から適当な主題にはいり、展開させたり
経過句をいれたりしていくうちに曲が完成してしまう。だから主題が平凡だと退屈な作品になる。

  ハイドンの交響曲「驚愕」の第二楽章の主題は最高の主題という人がいるかもしれないがやはり何も準備していなかった典型といえる
だろう。モーツアルトの交響曲も有名曲以外はまあ退屈なものだ。

  語り口の優劣でいうとJ.S.バッハがとびぬけてかっこいいが、モーツアルトも晩年にはバッハの境地に近づいていたかもしれない。

  小品はたいてい優れた主題に腕によりをかけた編曲がなされているはずなので、そういったものは名曲として残りやすい。

  


  レコ芸を買ってみる

   自分のコレクションに埋もれて死にそうなのにレコ芸とは。いやむしろ全く違う地平が開けてくるかもしれない。(諏訪内さん
のインタビューが読みたかったので買ったのだが。)

  この聴き所CDは参考になる。以前もこれを参考にしてチェリビダッケや日本人ピアニストのCDを購入したことがある。ただ
抜粋の性格上すべてのトラックが良いかどうかはわからないので注意が必要だ。

  ビゼーの管弦楽曲のCDは欲しいと思ったが本文に書いてあるレヴューの評価が芳しくない。どうすべきか。フランクの交響曲
は夢幻的な和声が素晴らしい。昔から好きだったのだが良く考えてみるとCDを持っていないのだった。

  今の人たちの新譜が広告に並んでいる。巨匠不在の時代なのか。それとともに準ヒストリカルな音源もわらわらと際限なく出て
いる。狭い領域を掘り下げて蒐集するのにはいい時代かもしれない。

  ナクソスの1980円で聴き放題というのもすごい。お試し音源をOPERA1で聴いてみたが悪くない。申し込むべきか。



  マーラー交響曲第6番

  今iPodで聴いている。第1楽章24分か。このきざむようなリズムは行進曲だ。一度停止してまた始まったかと思うと、叙情的な
旋律が出てくる。このあとはやっぱりぐちゃぐちゃだ。ダカーポというか最初のコピーがまた始まるが例によって満足感を与えない
ままの繰り返しなので効果はマイナスである。

  その後やっと次の話になるがまた行進曲に戻ってゆく。真ん中あたりで宇宙的なサウンドになる。スイスの風景を思わせる描写
が続きまた日常に戻る。日常はせわしく味気ない。狂気も含んでいる。

  終わりのの五分間は叙情的、追想的な描写となっている。このまま終わればいいのにと思っていると、最後の3分間でまた行進曲
になるではないか。

  これが現実なのだよと言いたいのだなと思う。よくよくの皮肉家なのかもしれないがなにも好き好んで音楽にこのようなものを持ち
込まなくても。聴衆に拒否反応を示されるだけだと思うが。

  第3楽章(アンダンテの方)はとても気に入った。ラフマニノフのようなラベルのような味があるがやはりマーラーだ。家で聴くのも
よし、うら淋しく人気のない広い公園を散歩するときに聴くのもいい。



 整理をしていたら2台目のウォークマンが電源アダプター付で出てきた。V−FETヘッドホンアンプと組み合わせて
聴いてみた。



  テープはソニーCDixIVだが清流のような音楽を聴く喜びに満ち溢れたような音で聴ける。今までのは何だったのか
とちょっとだけ思ったが、iPodはそれなりに便利なので手放せない。

 音源はCDなので再生系が全部アナログなだけである。こういうこともあるんだなと思った。


  マーラー交響曲 X(エックス) 

  6番まで聴きすすんでくるとこれらの楽章からより抜いてスーパー交響曲を作りたくなる。とりあえず作ってみた。

  第一楽章   第6番の第3楽章(アンダンテ)をそのまま使う。

  第二楽章   第4番の第三楽章の5分くらいまで。

  第三楽章   同5分くらいから15分まで。残りは力作と思うが非情にもカット。

  第四楽章   第1番の第四楽章から不都合な部分を2箇所カットしたもの。

   これで43分くらいの交響曲になる。手頃で聴いていて楽しく、マーラー風味たっぷりのブラームス第5番というしろものになる。


  この音は最終到着点か。もう一段上があると思っていたがこれでいいみたいだ。百聞は一見(一聴)に如かずというが、
とりあえず音の特徴を言葉で書いておこう。

  高域が伸びきっていて軽やかで輝いていて陰影がある。きつさは微塵もなくさわやかな感触。超絶に分解しエコーが長い。
低音は伸びており明確。この手の機械ではオープンデッキの音が目標になるがオープンでも聴いたことのない音だ。

  オーディチェック テープ  ソニーCDixIV90分
A面  

 Dick Hyman Plays Fats Waller  "Bach Up To Me"

 Best Of The Doobies "South City Midnight Lady"

 Lincoln Mayorga , The Missing Linc "Blackbird"

 Bob James , The Genie - Themes & Variations From The TV Series 'Taxi' "New York Mellow"

 Art Garfunkel , Watermark "Crying In My Sleep"

 Gipsy Kings , Mosaique "Caminando Por La Calle"

 Reinbert De Leeuw, piano, cond. Nederlands Kamerkoor , Via Crucis "Station VI: Sancta Veronica"

 Earl Klugh , Finger Paintings "Dance with Me"

 Boston "More Than A Feeling"

 Creedence Clearwater Revival, Pendulum "Born To Move"

B面

 James Newton Howard & Friends  "She"

 Telarc Sampler 3  "California Girls"

 Mancini's Greatest Hits "Theme From The Pink Panther"

 Miles Davis , You're Under Arrest  "Human Nature"

  Dave Grusin , Out of the shadows  "Anthem Internationale "

 Lee Ritenour , On The Line "Tush"

 O Talento De Ivan Lins  "Somos Todos Iguais Nesta Noite"

 大貫妙子, Cliche "夏色の服"

 Oleta Adams , Circle Of One "Get There"

 The Beatles "Let It Be"



  常にリバースの方向で再生する。どのトラックも期待した音が期待以上の音で鳴ってくれる。



  調べてみた。(出典Wikipedia)

  亡き王女のためのパヴァーヌ(Pavane pour une infante defunte, 1899年)

  ラフマニノフ 《ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調》作品18 全曲初演1901年10月27日

  マーラー1903年の夏、マイヤーニッヒの作曲小屋で第6交響曲の作曲に着手。

  聴いている可能性はある。

  ラベルに師事したヴォーン・ウィリアムズの言葉。

「彼(ラベル)は展開のための展開に反対した。ひとつの要素は、なにか他のよりよきものに到達する
ためにのみ発展すべきであると言う考えだった。」

  これは裏をかえせばその時代にも展開のための展開をする作曲家が少なからずいたということだ。
誰だろう。リヒャルト シュトラウスかな?


  ブルックナー交響曲第7番

  今回45分くらいの短縮版を作ってみることにする。ちゃんとスコアをもとに検討する。指揮者が勝手に短縮版
に編曲して演奏会にかけたら非難轟々となるだろうが、私の場合は公開するわけではないので大丈夫だろう。

  第一楽章。ロマンティックなメロディーが転調を重ねながら繋留音を伴って展開する。聴いていて魂が浄化される
ようだ。長さはいい勝負だがマーラーの音楽とは全然違っている。これを短くできれば素晴らしいものになるに違い
ない。



  できた。第一楽章の22分が15分30秒にまで短縮できた。つなぎめは不自然だしとても発表できるようなものでは
ないがメモとして書いておこう。

  443小節のうち、1〜24、233〜318、363〜390小節をカット。

 似ていたので時系列的関係をちょっと調べた。

  ブルックナー交響曲第7番  1883年

  ドボルザーク 弦楽セレナード 1875年

   なんともいえないが、ドボルザークが影響を受けたわけではないことが確認できる。

第二楽章は全220小節中、77〜150小節をカット。16分30秒になる。

  第三楽章は全124小節だがリピートをカット。6分35秒。

  第四楽章は全339楽章中191〜212小節をカット。12分10秒になる。

  以上より51分の第7番ができあがった。
 



  Aspire OneとPSP



  測定してみた。






  PSPは音は悪くない。しかしiPodと比べマネジメントソフトの差が雲泥なので使うことはないだろう、


  シューベルト ロ短調交響曲(未完成)

  ふと思い出して聴いてみた。この悪魔的なメロディと美しいハーモニー。ミンシュの盤だがこれはちょっと。管楽器の
ピッチが低くなっている。

  全集を買って構成しなおして一つの交響曲を完成させてみよう。これは素晴らしいものができるかもしれない。


   マーラー交響曲 X(エックス)はCDにして毎日聴いている。第2楽章はとても薄味なので少し味の濃い緩徐楽章のあとで
聴かないとその微妙な良さがわからないと思う。第3楽章は哀愁の漂う少し早めのテンポの舞曲かスケルツォが定番だが、
そういうのをマーラーは書いてくれていないのでこの楽章の後半をそれに見立てている。

  第4楽章は突出して劇的で爆発的だ。ベートーベンさえも超えているようだ。

  まさか新しい地平が開けてくるとは。こうなったのもマーラーのお蔭といってよい。1番から6番までを覚えるまで何度も聴くの
とX番だけ聴くのとでは費やす労力にもの凄い差がある。X番だと気軽に聴けて楽しいのであるからマイナスをプラスに転じたよう
なものだ。

  ブルックナーの七番もそれまでだと2楽章の終わるころには眠っていることが多かった。聴き通すことが難事業だったのである。



ベートーヴェン (941)
マーラー (581)
ブルックナー (504)
モーツァルト (424)
ブラームス (355)
チャイコフスキー (353)
ショスタコーヴィチ (302)
ドヴォルザーク (221)
シューベルト (166)
ハイドン (158)
シベリウス (129)
ベルリオーズ (116)
シューマン (115)
メンデルスゾーン (101)
ラフマニノフ (80)
ヴォーン・ウィリアムズ、レイフ(1872-1958) (57)
プロコフィエフ (55)
シュトラウス(リヒャルト) (51)
サン=サーンス (49)
フランク (35)
ニールセン (29)
エルガー (27)
グラズノフ (27)
ストラヴィンスキー (18)
スクリャービン (17)
ボロディン (17)
リスト (16)
マルティヌー (16)
メシアン、オリヴィエ(1908-1992) (15)
アイヴズ (15)

  HMVのサイトで交響曲と入力すると商品の数がでてくる。なるほど、マーラーも
ブルックナーも本来この位置にくる作曲家ではないのに商売としては繁盛していること
がわかる。いわゆる現代音楽産業の急所だ。

 これを眺めていると登山家が踏破すべき峰を品定めしているような感覚に囚われる。
ハイドンだけは完全踏破したくない気がする。私の装備は万全だろうか。



 シューベルトの交響曲全集を入手。ああこれはベートーベンと同じで楽章をばらばら
にはできないなと悟る。

 未完成の2楽章に拮抗する音楽はこの世のどこにもないということだ。ただやはりこの二つ
の楽章は繰り返しが多すぎると思う。

 五番は・・・、昔よく聴いていたと思うが今聴いてみるとモーツアルトの40番ではないかと
いう錯覚を覚える。



 交響曲入門(正統派の部)

ベートーヴェン (941)
モーツァルト (424)
ブラームス (355)
チャイコフスキー (353)
ドヴォルザーク (221)
シューベルト (166)
ハイドン (158)
シューマン (115)
メンデルスゾーン (101)

  正しい順位はこのようになる。そのほかの作家はその他に分類される。


  交響曲入門(その他の部)


マーラー (581)
ブルックナー (504)
ショスタコーヴィチ (302)
シベリウス (129)
ベルリオーズ (116)
ラフマニノフ (80)
ヴォーン・ウィリアムズ、レイフ(1872-1958) (57)
プロコフィエフ (55)
シュトラウス(リヒャルト) (51)
サン=サーンス (49)
フランク (35)
ニールセン (29)
エルガー (27)
グラズノフ (27)
ストラヴィンスキー (18)
スクリャービン (17)
ボロディン (17)
リスト (16)
マルティヌー (16)
メシアン、オリヴィエ(1908-1992) (15)
アイヴズ (15)

さらに下位の作家が永遠に続く。

  この中には古典的な書法の作品も含まれているがそれは個別に見てゆこう。


 フルトヴェングラーの交響曲



  わりと簡単に入手できた。第一番(1941年)を聴いた。第二楽章がスケルツォで第三楽章がアダージョだ。
ちょっと変わっている。音楽は中庸で味わい深いもの。

  


  オーケストラには万能感があり、声楽まで加えるとどんな楽しいことでも実現可能と思える。

 あるとき山歩きをしていると山小屋から何か音楽が流れてきた。耳を澄ましてみるとどうやら録音ものでは
なさそうだ。近づいて聞き耳をたててみるとディズニーの音楽を生のオーケストラで演奏していることがわかった。
アレンジメントもなかなか秀逸である。リハーサルなのかもしれない。

  部外者なのでそのまま立ち去ったが、このような場所にもレベルの高い文化があるのだなと驚いた。

  ポピュラー音楽をオーケストラで演奏すると素晴らしいものになることはひとまずわかっている。だがクラシック
の作品をオーケストレーションしたものは素晴らしいとは限らない。このへんは大変重要なところである。

 最近そう思ったのは、ブラームスのピアノ協奏曲の冒頭をテレビで見たときだ。なにかやっているが変わりばえしない
なと感じたのである。

  ここはマンネリズムというものが考えられる。マンネリズムを打破しようとしてだんだんつまらないものになってゆく
のだ。

  あるいはもっと大きな理由として大作曲家が必ずしも良いメロディーがかけるとは限らないという問題がある。


ARIA The Natural Vocal Song Collection



  交響曲の山脈がふっとんでしまうほどの作品。このような世界があるなら交響曲など
ボロディンとシベリウスだけ聴いていればいいかもしれない。


  上記のCDを聴くとクリップするので(ビビリ音)問題の切り分けを行った。

  iPod classic 80G + 付属イアホン     発生

  iPod classic 80G + 付属イアホン交換     発生

  iPod classic 80G + V-FET headphone amp + 付属イアホン     発生

  iPod 第5世代 80G + 付属イアホン     OK

  ありゃりゃ。高抵抗で受けても使えないとは。classicの欠点が露呈したのか。


  シベリウス交響曲第7番

  散歩の時間を投入して聴く。わずか23分なので散歩中に聴き終わるのだ。確かに簡潔で美しい音だが一度聴いた
だけでは満足感を得るのは難しい。何度も繰り返して聴くべきなのか。

  終結に近いところで金管楽器が終わって弦楽器の音が空中浮遊するように見える場面がある。オーケストラの言葉
を自由自在に操れるような人がいればものすごく面白いスペクタクルが描けるだろうと思うが、そこまでやれた人はまだ
いない。


  コープランド交響曲第3番

  三度が少ないのだ。四度と五度と二度が支配する世界は調性感が希薄になり斬新に響く。建築に例えると近代建築
のようであり、美しく均整を保っている。クラシック音楽もこの辺かストラビンスキーまでを前衛とすればよかったろうに、
無調音楽までいってしまったのである。そこから先は建築に例えればお化け屋敷だと思う。



  四つのイアホンと二つのiPodが一同に会して再実験

  再現性がないといけないのでまた実験した。どこでサチる音がするのか見ると満月のドルチェの冒頭から少しづつサチる。
第5世代に変えてみると全く問題はない。

  第5世代でイアホンを変えてゆくとサチルるイアホンはなかった。すべて正常だが音質は微妙に異なる感じはある。

  これ本当に出力クリップなのか?どうも怪しい。何故なら他のアルバムの曲でボリュームを上げていってもソフトクリップ
みたいな変化しか無いからだ。

  転写の際のトラブルを疑って一度iPodのデータを消してからまた転写した。だが症状は消えない。

  解決できなかったが回避はできるのでこの問題はしばらく放置しておこう。


   プロコフィエフ、ショスタコーヴィチ、シベリウスの交響曲全集を購入。迎撃体制を着実に構築
する。あとはカラヤン・シンフォニー・エディションを予約して購入するだけだ。

  チェリビダッケが書いたという交響曲の音源はどこにも見当たらない。


  ショスタコーヴィチ交響曲全集

  バルシャイ ケルン放送響のものを入手。第1番から楽勝でわかりやすい。ショスタコーヴィチは面白いですね。

  第14番は11曲からなるコンセプトアルバムのようなものだ。どう曲解しても交響曲とは呼べないが、サージェントペパーズ
の二年後!に現れた作品としてたいへん興味深い(ビートルズ聴いてたのかな?)。

  この全集で当分楽しめそう。


  第6世代iPodが海外で測定されていた。

   Marc Heijligers氏  のホームページより引用

The measurement observations of the 6G are:
- A slight uplift in treble.
- A group delay that depends on frequency.
- A strong modulation with 22.1k, causing intermodulation distortion.

結論

・高域のわずかな上昇
・ある周波数での群遅延特性の悪化
・相互変調ひずみを引き起こすほどの22.1kHzでの強い変調

  この3番目の結論に該当する(と思う)。

  こうなってくると私の場合主力機は第5世代で、(クラシックでは問題なさそうだが)第6世代は
バックアップ機に格下げだ。


  他のソースで確認してみる。

  荒井由実 14番目の月 さざ波 でもたくさん聴こえる(例 1分34秒)。これは悲惨。
 


  交響曲についてはiTuneへの書き方を徹底整理したので、どこへでもすぐ到達することができる。

  チャイコフスキーのマンフレッド交響曲についても各楽章の表題を書き加えた。これはなかなかいい
交響曲だ。宝発見という感じがする。

  トスカニーニが褒めて、バーンスタインが貶しているというのも興味深い。しかもトスカニーニはこの
曲を45分に短縮して録音を残している。(今の人も糾弾覚悟でやればいいのに。きっとお前は何様だと
云われるだろうが・・・。しかし昔の作曲家を神格化するのは良くないことだ。)

  バーンスタインが急逝したとき追悼特別限定の5枚組CDがでたのを買っておいた。このなかには三曲
の交響曲が含まれているので一応交響曲全集だ。

  交響曲第一番 エレミア 

  名前からして重い題材だ。

>  旧約聖書のエレミア書には国が滅びゆくさまが描かれている。いつかは王は死に、国土は奪われる。
>そのとき民族が消滅しないためには永遠不滅の拠り所が必要になる。

>       世界史入門
   
  こういうことを言おうとしているのだろう。


  ARIA The Natural Vocal Song Collectionについて少し書くと、これは音楽の秘密がこの中にすべて
書かれているといってよいほどのアルバムだ。あるいはユーミンを超えちゃってると言ったほうがわかり
やすいだろうか(異論はあると思うが)。ちなみにこのアルバムは2006年の発売でユーフォリアは18位
まで上昇した(オリコン)。したがって一般にはあまり知られていないようだ。

  J.S.バッハの旋律の秘密は導音にあるだろうと早くから気づいていた。トニック(C)、ドミナント(G)、
サブドミナント(F)においてトニックの導音がB、サブドミナントの導音がEになる。これらをうまく使うと
シャープで印象的な旋律ができるはず。

  しかしなんとなく畏れ多いと思っていた私はほとんど実行しなかった。

 この中の曲Rainbowはそういうつくりがされていると思う。

 ユーフォリア(弾き語りバージョン)の伴奏は繋留音でまくりだ。クラシックの歌曲の伴奏よりも高度
な技法といってよい。

  音楽の最高の到達点は十二音音楽の先ではなく、J.S.バッハの延長上にあると私は思っている
のでそれがどうもこのあたりなのだ。

  イメージとしては交響曲の険しい山脈の上に虹色に輝く天国のようなものだ。

 



 第4世代が出たので遅れ馳せながら第3世代を購入して測定。改めて手にしてみると機械としては
ありえないレベルに達していると感じた。






  聴感ではノイズレヴェルが低いことと、相互変調歪みが感じられないことがわかる。歪が多いか
少ないかは測ってみないとやはりわかりにくい。


  楽章チェッカー

  ドヴォルザークあたりまでくると交響曲の構成がいい感じに成熟してくる。公式といって良いかどう
かはためらわれるが基本の形は次のようになる。

  第一楽章  充実した深刻な(真面目な?)曲想のもの。長調でも短調でも良い。

  第二楽章  おだやかな緩徐楽章。長調がいい。

  第三楽章  スケルツォか舞曲。短めで物悲しいものを推奨。

  第四楽章  フィナーレにふさわしい少々大げさなもの。示唆するものは絶望か希望か、それはどちら
          でも良い。

  このような構成だと第二楽章が長くても第3楽章あたりでもうすぐフィナーレだと思えるので聴くのが
楽になるのだ。この雛形を楽章チェッカーと名づけよう。

  交響曲の楽章にはそれぞれの機能があり単機能でなくてはならない。いろいろ盛り込んでしまうと
それは交響詩になる。


  マーラー交響曲 Yはなかなか素晴らしい。

  第1楽章:第1番の第1楽章から

  第2楽章:第3番の第6楽章から

  第3楽章:第4番の第2楽章

  第4楽章:第2番の第5楽章から


  製作メモ

  第1楽章:0〜1分40秒をカット。5分45秒〜8分0秒をカット。15分59秒→11分59秒。

  第2楽章:6分15秒〜14分40秒までをカット。20分50秒→12分19秒。

  第3楽章:そのまま。8分49秒。

  第4楽章:19分15秒以降をカット。0〜1分45秒までを後ろにもってくる。34分57秒→19分15秒。

   結構長くなってしまった。

  とてもシャープな印象だ。緊密で聴いていても飽きない。


  マーラー天の歌

   1 第2番 第4楽章 アルト独唱

   2 第2番 第5楽章 19分15秒〜34分50秒 合唱 二重唱

   3 第3番 第4楽章 アルト独唱

   4 第3番 第5楽章 児童合唱

   5 第4番 第4楽章 ソプラノ独唱

  こういうのを作った。第8番、大地の歌と合わせて天・地・人となる。
  


ビクターDDスピーカー

  MFB−12Fは三ヶ月で使いこなせたので、今度はビクター非分割振動DDスピーカーを試す。原理は
振動板の外周部をボイスコイルで駆動しているというものなので分割振動が発生しにくいと考えられる。

  証拠は?一応調べてある。



  これは同クラスのフルレンジスピーカー。高域が本来自然に落ちてくるあたりから急にレスポンスの上昇が
見られている。この領域では三次歪が多く、わかる人にはわかるという感じでちょっと不自然な感じがすると思う。

  ボイスコイルの速度特性が見られるスピーカーだと確かに速度特性は落ちていっているので分割振動であることが証明できる。



  これはDDスピーカーでレスポンスが自然に落ちていっている。

  聴いてみると歪が少ないような感じがする。高域の音もじゅうぶん聴こえている。

  歪についてはこの辺のデータから少し垣間見える。





   使い方はニアフィールドがやはり良いみたいだ。長岡氏の言葉を借りるとフロンか重水で洗ったようなきれいな音
がする。毎回どんな曲でも感じ取れるので本物だろう。レンジにはあまり不満はない。細かい音もでているし低音もロフト
に於けるBOSE101のような感じで鳴っている。

  iPod 80G + SITアンプ + DDスピーカー

  音が部屋から出て行かないので終日聴く事ができる。このメリットは大きい。


  J−POPの新作 Breeze

  最近ありえない方法で作詞している。音楽のフレーズから聴こえてくる言葉を拾っては
あてはめてゆくのである。最初はぼんやりとしたものしか浮かんでこないので、空耳の受信
感度をあげたりする試みが必要となる。あとは言葉の選択もあるので国語力が頂点に達し
てないとうまくゆかないかもしれない。

  カラオケは30代のころ作っておいたものなので今できるかどうかはわからない。


  J−FET SEPP ヘッドホンアンプ



  こんなふうにして使っている。



  聴いている分には不満はないが、このような特性だったのでV−FET版を早く作る必要性が出てきた。


  製作を開始した。






  電源部を作ったところ。基板は開発済みなのでとても早くできあがるだろう。





  38枚組カラヤンシンフォニーエディション。開封するとレーベルの赤が目に飛び込んでくる。
この赤はフェラーリの赤だ。

  と思ったら単に作曲家別に色分けしてあるのだった。


  もう片chはこのような定数になった。



  sharp
GL5TR8の特性



  問題なく使えそうだが、歪を導入することになる。いいのだろうか。


  完成したのでiPod nanoで聴いてみた。

  これはこれまで聴いたのと比べても相当上回る音だ。ヘッドホンアンプの最高峰として
世界に君臨できるかも。


  実測特性



  最近になって昔のオーディオ機器を再現する試みがある。ヤマハのCA2000やB1の現代版が現れている。
昔をリスペクトする風潮がでてきたのだろうと思われる。

  もし神のような存在があって絶版になる機器を1000個くらいラストオーダーして倉庫に保管していたらなどと
想像してみるが、生産ラインの人によけいな苦労をさせることを考えるとやはり有難迷惑なのかもしれない。

  半導体だけならガーッとラインを回せば山のように出来てくる(?)ので、買い込んでおいても迷惑にならない
かも。


  MDウォークマンの特性  SPモード メディア SONY BASIC80









   NH1は名機であることが判明。RH1と少しの差だが。



  今回も気合を入れてみたが、ちょっとしょぼかったかも。



  FE108Sを装着する準備



  ヤマハB3で鳴らす予定。





  iPod用のアンプスピーカーは?と考えてこの組み合わせを試した。
わりとよく鳴り響く。





  組みあがった。澄み切った音で低音も出ている。感慨もひとしお。今夜は美酒に
酔いたい。