可聴域の細部まで調べる(6)



    今二の丸を落とし、本丸を遠巻きにして兵糧攻めをしようかというところである。

  つまりケーブルの違いによる高域の差のデータにはまだ手をつけていないのであるから、
某BBSで可聴域の細部まで調べる(5)のぺージを引用してやはり差はありませんねという
評は爆笑以外の何物でもないのである。最初と最後しか読んでいないのかしら。

  当分兵糧攻めを続けよう。

  さて、今回は市販アンプ2機種を用いて速度特性の違いについて調べてみる。この前の
データは負性インピーダンスアンプを用いたものなので、一般性がなかったきらいがある。

方法の図解


  ケーブルを介してスピーカーが駆動され、検出コイルに発生した電圧がパソコンに送られる。
検出コイル電圧は速度特性を表わしている。

  再現性は抜群といっていいくらいである。

YAMAHA  2.8m

赤黒     2.3m

青白     1.8m

透明     2.8m

透明(長)  6.8m

Pioneer A01 Zo=0.3Ω









  電磁制動アンプでは負性インピーダンスアンプと逆の結果がでている。つまり、
ケーブルが細いほど低域が上昇する。



  同じケーブルで長さだけ変えた場合、完全に一致することはなくこのようにわずかに
変化する。長さはあまり影響しないのである。


Sansui AU−α607 MOS premium  Zo=1.5〜4Ω










  Zoが大きいアンプでは太いほうが上に来るが、Qがそれぞれ違う。
解釈はかなり難しいと思う。




  同じケーブルではやはり近接したデータが得られる。



  要するにまだどこにも無いようなデータに対して軽々に予断をふくんだことを言ってはいけない
のである。(神様じゃないんだから)