新型シャーシ「スケルトン」



  これがそれである。作ってみると結構重量感がある。誰でも思いつくしろものだが、裏からもメンテナンスできるので、
部品交換が最速でできるのである。ステレオなので正式に音質を確認できる。


  こういうメカメカしたものを眺めていると極限の高性能に挑戦したくなるのはなべての男の子の本能だろうか?
が年のせいかそういう本能はとても弱まっている。





   どれにしようか。



  最初のアンプはメカニカルな音のするK1529/J200とトラ技の電圧増幅段にした。すでに
電解コンと積層セラミックは削除してUΣをいれている。



  この状態で、UΣ0.68μF、ルビコン1μF、東一T-CAP CU 0.1μFのパスコンとしての
音質を調べてみる。T-CAP CU は銅箔巻きポリプロピレンで一個2520円もした。テスト用
に購入したのである。

  パスコンなのに一つとは不審に思う方がいるかもしれないが、これはレール型フローティング
パスコンという方式で、B級アンプで威力を発揮するものである。



  音が激変するかどうかわからないので、UΣの状態でできるだけ長く聴いたのちに、
コンデンサーを交換しようと思う。

  一日目、これは完成度が高い。ソフトタッチで細かくきれこんで余韻もでる。常用にできる
レベルである。ただ15分くらいたつと電解コンのせいか、音がよれよれになる現象がまたもや
検知できた。電源オン直後の音と明らかに違っているが、再現性がいまのところはっきりしない。
もやもや、しゃりしゃりと表現すると近いかもしれないが、言葉ではとても表しにくい。

  2日目、オールFET GOA、LM3886ゲインクローン、これの順番に聴いて見た。
GOAは文句なく透明度トップでさすがに素晴らしい。LM3886はあっさりした味を出している。
よくできたバイポーラアンプの感じ。

  K1529/J200スケルトンは華やかなのに地味な絶妙な味をだしている。これだとどこもいじる
必要がないくらいである。


3日目。銅箔ポリプロピレンを投入。



  リアルタイムで比較することにした。これならいつでも何度でも違いを確かめることができる。
さてやってみるとぎょっとするくらいの違いがある。右のほうが音が張り出して、左はひっこむ。
右のほうが余計な音がいっぱいでているということだろう。

 次にルビコンを投入。


  右は左よりさらに奥に引っ込みいやな音がしない。しかもきれいに鳴っている。この流れからは
ルビコンのほうが上と考えられるが、左のほうもメリハリがあり音に支配力があるので、パフォーマンス
優先なら選択できる。

  ついでにV2Aと銅箔ポリプロピレンを比べてみた。V2Aは癖がなくメリハリもありこのなかでは最高かも
しれない。この両者はよく似ている。


  というわけで銅箔ポリプロピレンを採用して聴いている。