2SA1050   Ic=150mA   ft=80MHz(min)





  このようにしてベース電流、コレクタ電流を見ます。




  データシートと大体合っている様です。
今回はPspiceでシミュレートすることにします。



   差動回路にしてftを見ます。





  このように20MHz以上で逆転しています。なにか不安定要因になりそうです。




  このように入力にローパスフィルターを入れてみます。



  きれいな特性になります。



  カットオフ周波数(fc)を差動とカスコードブートストラップとで比較します。カットオフ
周波数とはレスポンスが-3dBになる周波数のことです。









  このときのゲインを見ます。



  差動なのに二次歪みが多いように見うけられます。



  やはり二次歪みが多い。変ですねえ。

  このようにベースから見たインピーダンスを揃えてみます。




  やっと対称になりました。






  3次歪みが多いのが本来の姿です。それにしても非対称のほうが歪みがすくない
のはなんででしょう。



  バランスをとった上で、fcを調べてみました。このように入力Cをとると鋭いピークが出現
します。要注意ですね。カスコードが発振しやすいというのは本当です。





  電圧増幅段の負荷を調べる

  それには電力増幅段の入力インピーダンスを見ます。







  電圧増幅段に1.5Mの負荷を付けます。








  帰還量は100dBです。








  オープンゲインを下げて見ます。






  帰還量は60dBになりました。




  どちらが良いかは実際に試してみましょう。


  位相補正

  評価版には使用制限があるため、全回路でのシミューレーションができません。
電圧増幅段だけで見てみます。負荷は5kΩのほうです。

  10kHzパルス波  無補正


  意外なほど安定です。



  C3、C4を入れました。






  かえって不安定になっています。



  進相Cを入れて見ます。



  安定しました。

  一応これを目安にしますが、出力段がつくと全然違うかもしれません。


  出力段








  これもD880が三重拡散の石なので参考程度です。